成年後見人の申立~司法書士が成年後見人となるケース

相談者の状況


相談者は亡くなった父親名義の不動産を相続登記したいと相談に来られました。亡くなった父親には妻と3人の子供がいましたが、子供達はそれぞれ不動産を所有していたので、父親の不動産は母親名義に変更し、不動産の売却代金を老後資金に充てて欲しいと考えていました。

当事務所のご提案・お手伝い

相談者から詳しい話を聞くと、母親は要介護5の寝たきり状態で、判断能力が無いことが分かりました。そこで、司法書士から「成年後見制度」の説明を行いました。成年後見制度とは、判断能力が無い方に代わって本人の権利を守るための人(=成年後見人)を選び、本人の金銭管理や必要な契約を結んで、本人の財産や権利を守るものです。成年後見人を選任することで、本人(判断能力の無い方)に代わって「遺産分割協議書(不動産登記を行う際に法務局に提出する書類)」に署名押印等を行うことができ、不動産登記を進めることができますと伝えました。成年後見人には家族がなる場合もありますが、今回のケースでは相続人の方から司法書士へ依頼があったので、司法書士を候補者として成年後見の申立を行いました。

 申立を行うにあたって、相談者には診断書や本人の通帳を揃えてもらいました。事務所ではその書類を確認した上で「財産目録」や「収支状況報告書」を作成し、必要な戸籍・住民票等も相談者からの委任を受けた上で、ご用意させて頂きました。


結果

裁判所に成年後見申立の書類を提出した後、司法書士が成年後見人に選任され、不動産登記と不動産の売却手続きを行いました。成年後見人は基本的に本人の判断能力が戻るか、亡くなるまで、辞めることはできません。現在も、司法書士が成年後見人として本人の年金や不動産の売却代金等を管理し、施設費用等の支払いもその中から行っています。また、2~3か月に一度は本人や施設の担当者との面談を行っています。そして、裁判所に対しても、1年に一度財産目録や通帳の写し、領収書等を提出して収支状況を明らかにしています。

 

※成年後見人としての報酬は、裁判所に提出する報告書を基に、裁判所が決定します。