11筆の不動産を売却に伴い、民事信託を活用して相続したケース

状況

兄が亡くなった事による相続のご相談でした。
兄は結婚していましたが、妻と子が先に死亡しており、両親もすでに他界しているという事でした。

兄の資産としては預貯金及び不動産(11筆)があり、不動産をすべて売却し、預貯金と合わせて、相続人で法定相続にて分けたいというご希望でした。

当事業所からのご提案とお手伝い

相続人を特定するため、戸籍を取得し、相続人は相談者の兄弟、姉妹及び甥姪の9名になることが分かりました。

不動産を売却し、売却金を分けたいというご希望でしたので、換価分割での遺産分割協議をご提案いたしました。

不動産を売却するためには一旦、被相続人(兄)名義のものを、相続する必要があります。
不動産を一人で取得する方法と、相続人全員が取得する方法がありますが、売買を考えたときに売却しやすい方法の、代表相続人(相談者)が全ての不動産を一人で相続することを提案いたしました。(空家法適用)

また、売却にどのくらい時間がかかるのか分からない為、売買が決まっていない土地を民事信託することで、個人の財産と区別し、最後の不動産が売れるまで、換価分割が滞りなくできるようにいたしました。

民事信託の提案

自分(委託者)の財産(不動産・預貯金・有価証券...等)を、信頼できる家族や相手(受託者)に託し、特定の人(受益者)のために、あらかじめ定めた信託目的に従って、管理・処分・承継する財産管理手法。

※今回のケースでは、代表相続人(相談者)が委託者になり、受託者を相談者の妹、後継受託者に委託者の子2名を指定いたしました。

換価分割

相続財産を売却(換金)して得た金銭を、相続人の相続分に応じて分ける方法。

結果

換価分割は、売却前でも相続人全員に相続税が発生いたしますが、今回のケースでは預貯金もございましたので先に預貯金で全て清算することができました。

なお、代表相続人(相談者)が単独で不動産を取得したことにより発生した、固定資産税の増額分と、売買にかかるすべての諸経費につきましては、売却代金から、相続人全員が取得割合にて負担し、清算することにいたしました。